議事録は残しておくべき書類
一人社長であっても、会社に関する議事録は必ず残すようにしておきましょう。
残しておかないと行政に提出を求められた場合に困る可能性があります。
株主総会などで決まった内容を議事録に残すべきですが、そもそも一人社長なのに株主総会は開く必要があるのでしょうか?
各種説明していきます。
そもそも議事録とは?
議事録とは一体どんなものなのか、wikipediaにはこのように記載されています。
議事録、会議録とは、会議の内容の文字による記録である。速記に基づいて普通の文字で記載したものを特に速記録という。民事訴訟の口頭弁論の記録である口頭弁論調書や刑事訴訟の公判の記録である公判調書は議事録・会議録に類するものである。 ウィキペディア
要約すると、会議などにおける公的な内容証明書。
その場で話し合われたことや発言内容を記載することで記録とし、後に会議の内容に齟齬が出ないように書き換えのできない書類として残しておくものとなります。
また、会社内の会議などで話し合われたことを後に再確認したり、その場にいなかった人に共有できるなど、様々な場面で利用されます。
では、この書類が果たして一人社長でも必要となるのでしょうか?
以下で解説していきます。
一人社長でも議事録が必要な場面とは
一人社長でも議事録が必要となる場面はいくつもあります。
以下にその一部を記載しておきます。
報酬決定
一人社長としてのお給料である役員報酬を決める場合は、株主総会を開催して決議される必要があります。
会社に自分一人でほかに株主がいない場合であっても必ず総会を開き、決議された旨を議事録として残しておかねばなりません。
役員報酬として月額いくらなのか、これを記載して会社の判子を押すことでその議事録は会社の確定事項として保存がされます。
一人社長として自分の給料を決めるのに書類が必要となるのは少し不思議な感じがしますが、税務署から確認が入った場合などに必要となりますので、必ず用意して保存しておきましょう。
定款の内容変更
会社を立ち上げる際に定款というものを作成しましたね。
これは会社の経営を行う上で必要となる書類ですが、この書類に記載された業種以外の仕事を行うことは法律としてできません。
もし新しい事業を開始したくて定款に記載がない場合は、記載内容を変更する必要があります。
その際、株主総会を開催して決議する必要性がありますので、ここでも決議を取った議事録を残しておきましょう。
法律上で必要となることですので、一人社長であっても株主総会を開催したという形で議事録を作成しましょう。
その他
公的書類以外でも議事録は必要な場面が非常に多いです。
取引先との打ち合わせや会社の決定事項など、議事録として残しておくことで、後々読み返すのに便利です。
メモを取ることで覚えておく必要がなくなり、さらには会話の証明となりますから、様々なシーンで議事録を残しておきましょう。
議事録の保存期間とは?
株主総会で決議されたと証明するための議事録は10年間の保存義務があります。
10年保存されて初めて破棄が可能となりますので、無くさないようにきちんと保存しておきましょう。
まとめ
一人社長で他に株主が居なくても、会社の経営に関することには必ず株主総会を開催し、議事録を残しておきましょう。
その書類が後々必要となってくる可能性がありますので。